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Nature3Dのフィラメントを3Dペンで使用してみた!

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3Dペンを行うにあたって、必要なフィラメントです。

今回はNature3Dさんの2種類のフィラメントを使用してみたレビューになります!

 

 目次

 

そもそもフィラメントとは

フィラメントとは3Dペンや3Dプリンターを使用する上での材料にあたるものです。

ボールペンでいうインク、絵画における絵具のようなものです。

材質はプラスチックで、直径は1.75mmの物が主流です。

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少し細かい話をすると、ABSとPLAという2つの種類があり、それぞれで性質が違います。
それぞれに良さがあるのですが、トータルのメリットを考えた時現在はPLAが主流になってきているそうです。

3Dペンはペン自体の性能によって、PLAとABS両方に対応しているものと、対応していないものがあります。

対応していない種類フィラメントをペンに突っ込むとつまりの原因になるので気をつけましょう。

ちなみに私が普段使用しているのはPLAのフィラメントです。

 

今回はNature3Dさんからフィラメントをいただき、3Dペンで実際に使用してみたのでその使用した感想を記載していきたいと思います。

nature3d.net

ちなみに今回使用した3Dペンはこちらです。

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それではどうぞ!

木の質感が出せる!木質フィラメントW418

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このフィラメントは木質フィラメントと言って、プラスチックに木の粉が配合されています。

なのでプラスチックでありながら木の質感が出る面白いフィラメントです。

ただ今回3Dペンで使用してみて、このフィラメントで作品を作るのはなかなか難しいなと感じました。

その要因は大きく2つです。

その①フィラメントが出てくるスピードが速すぎて定着しない。

まず通常のフィラメントと比較した時に、出てくるスピードがとても速く細かったです。

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(下の茶色いフィラメントが木製フィラメントです)

そのため紙に描こうと思っても、うまく紙にくっつかなかったりして線を引くだけでも波打ってしました。

ペン自体のスピードを一番遅くしても、大きな改善は見られず、細く早く出る、という性質は変わらずでした。

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(いろんな温度で試してみました)

速いがゆえにかもしれませんが、フィラメントどうしのくっつきが悪く、きれいに形をつくることが難しく感じました。自分の技術力の問題もありますが、、。

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3Dペンは「たくさん塗り重ねる、積み重ねる」ことよりも「まずはざっくりと骨格を作って、そこからどんどん形にしていく」という制作過程をとることの方が多いという特性故かもしれません。

その②強度が低い

2つ目の要因は強度です。

前述でもある通り、3Dペンでは骨格を作ることが多々あります。

通常のPLAだと骨格をつくった段階でそれなりに形ができ、強度も生まれるのですが、このフィラメントは強度が通常より低く、軽い力で形がゆがんでしまうほどでした。

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前述のようにそもそも細い線が出るため、重ねていかないと強度が出ないのかな、とも思いましたが、出力した後ぼそぼそとした感じが出ることからも、フィラメント自体の特性なのかなと思いました。

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(木製フィラメントの塊。クッキーみたいになる)


もちろんまだまだ試行錯誤はできるかもしれませんが以上の2つの理由により、木製フィラメントは3Dペンでの使用には向いていないように感じました。

ホントに削れる。PLAフィラメントLFY3M

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次に白のフィラメントLFY3Mです。

このフィラメントは通常での使用も問題なくできました

いつも使用しているPLAフィラメントとの違いを記載したいと思います。

紙にくっつきすぎない

普段と同じようにペン自体は180℃で使用していましたが、溶けすぎず、ペン先から出てきたフィラメントはマットな質感になる印象を受けました。

「溶けすぎない」という点に関わってくるのか、紙に書いたものがくっつきすぎないことが大きな違いの1つでした。

通常のフィラメントで紙に描いた下書きなどをなぞると、熱で溶けて紙とフィラメントがくっついてしまうことがよくあります。

ですがこのフィラメントは簡単に紙からはがれ、下書きの紙には変化がほとんど見られませんでした。これは嬉しい。

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(左は下書きをしてはがす時に破れた写真。右は下書きをしてはがしたが全然破れず)

ちなみに木製フィラメントと違い強度はしっかりとありました。
空中にも描ける!

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溶かすと粘り気があるが削りやすい!

3Dペンの加工として「はんだこてで溶かす」ということをよくやるのですが、このフィラメントは溶かしたとき独特の粘り気があり、溶かす加工は少し行いにくい印象を受けました。

ですが、このフィラメントの特徴でもあるサクサク削れるは本当でした。やすりで削るとほんとにサクサク削れます。

通常で使用するPLAより削るのにかかる時間は完全に短縮されます。

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(写真だとわかりづらいですが、ものの5分でつるつるに)

最後に

今回は少しわかりづらい内容になってしまったかもしれませんが
「3Dペンでフィラメントまでこだわりたい!」
という方は是非試してみてください。

フィラメントをくださったNature3Dさん。ありがとうございました。
同じPLAで普段使用しているフィラメントとこんなに違いがあるとは思いませんでした。

加工というレベルで3Dペンをやっている人は多くはありませんが、3Dペンでフィラメントの違いを知ることができてとても面白かったです。

現在いただいた白フィラメントの方で作品を制作中なので、完成したらまた記事にしたいと思います。

 

それでは最後まで読んでくださりありがとうございました!
また別の記事でお会いしましょう!